ようやく雲海がきれて。

今日こそはと朝、外を見ているとまたしても雲海が・・・しかし、昨日までとは違い、松本辺りの街並みが見えていて、池田あたりの街も徐々に見え出してきました。もしかして今日こそは雲海も消え、ヘリコプターの荷上げが出来るのかもと期待が高まりました。
そして、お昼前になって安曇野側の雲海も取れ、久々に安曇野や松本の街並みを見ることが出来ました。きっと下からも久しぶりに北アルプスの山並みも見えたことでしょう。待ちに待った瞬間でした。

そして、待ちに待ったヘリコプターによる物資輸送が始まりました。小屋締めとなった今年から燕山荘グループになったヒュッテ西岳やヒュッテ大槍のシーズン最後のヘリコプターも飛び、これでようやく本当の小屋閉めとなりました。燕山荘には冬期と来年の春に使う燃料がたくさん届きました。また、テント場のし尿タンクも下へと下りて行きました。4時間以上に及び長い荷揚げ作業となりました。

日中、高曇りで日差しはなく、ヘリの物資輸送中、吐く息が白く、なんだか寒いなと思って温度計を見ると一番気温が高くなると思われる13時過ぎでも玄関先の温度計は2.4℃。それは寒いわけですね。これからの季節、日差しがあるかないかで体感温度はずいぶんと違ってくるものです。

そんなどんよりとした空の下、金色になっているカラマツが美しく見えました。

日没のちょっと前までヘリコプターは飛んでくれて、燕山荘の物資は無事に届きました。片付け作業をしていると西の空ではなく、北の空が美しいオレンジ色へと染まりました。その頃には玄関先の温度計は氷点下になっていました。とにかく寒い一日でしたが、ヘリコプターが飛んでくれて何よりでした。また、ヘリコプターの物資輸送によりテントを張るのを待っていただいたり、玄関前でのご休憩を控えて頂くなどお客様にご協力を頂いてありがとうございました。
河地