インバウンド需要に対して一考・・・。
さかきです。
今日はもともと朝から愚図つく天気予報でしたが、日の出のタイミングで思わぬ幻想的な朝焼けを堪能できました。
この時ばかりは、昨晩ご宿泊されていたほとんどの方が玄関先に飛び出し、出発間際の輝かしい光景に目を奪われていました・・・
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今日はまた独り言です。
朝から美しいものを目の当たりにし、いい気分で朝の業務に勤しんでいる最中、ふと玄関先に出てみると・・
残念な物を発見・・・看板前のベンチ脇に、隠すように置き去りにされていたゴミです。
昨晩テント泊されたインバウンドの団体の方々が、置いていったと推察できる物、こればかりは私自身とても悲しい気持ちとなりました。
ちなみにこのグループ、総勢で16名様でしたが、最初に到着されたのはこの内の6名で18時過ぎ、もちろん日は暮れています。そしてその後バラバラに到着、最終は21時を回っていました。
昨今、インバウンドの登山者は目に見えて増えており、方々の山小屋でその利用マナーについての論議が交わされるのを耳にします。
インバウンドの登山者を否定するものではなく、せっかく“四季”のある日本の山々にお越し頂いているわけですから、心ゆくまでその移ろいなどを楽しんでもらえたらと心底思っています。
ただ、ごく一部の心無い、マナーを疎かにする人達のおかげで、その全体のイメージがダウンしてしまっている現状が、とても残念でなりません。
お持ち込み頂いた物(ゴミ等)は、原則各自でお持ち帰り頂くわけですが、せめて何か事情があってそれができないのであれば、たとえ言語が違っても一言声かけて頂ければ良かったのに・・・そう思いました。
国によって、登山文化の内容は様々だとは思いますが、訪れた国で楽しまれる以上、やはりそこの登山マナーをある程度理解された上で、施設なりを利用するというのは、ごく基本的なことと考えます。
昨今、方々の山小屋では、インバウンドに限らず内外の登山者対象とした登山マナーの啓蒙等を、画像付きで情報発信、遭難防止や山の美化(登山道維持含め)といった点に日々努めているわけです。
殊、インバウンド対象という面では、もはや山小屋単位でできる啓蒙力には限界があるのではと、特に最近私自身感じており、恐らく来シーズン以降も利用は続くと思われる中、何かもっと広い視野に立って有効な手立てが打てないものか・・・と、今日のこの様子を見て色々感じてしまいました。
もちろん、直近の富士山の弾丸登山防止のためのゲート設置や、横尾における実証実験等々の取り組みはよく存じています。
遅い到着時間にしてもしかり、夏山シーズンならまだいざ知らず、10月も半ば、この先は寒気の影響を受けやすくなる季節を迎え、北アルプス稜線を登山される際は、色々なリスクも考えて行動しなくてはいけません。
この先訪れるインバウンドの方々が、事故怪我無く、安全に登山されることを、切に願うとともに、こういった本当に一部の心無い行為が無くなることを祈念して止みません。
小言で失礼致しました・・・
