晩秋の風景
こんにちは。
近頃は雲海が多く、紅葉と相まってとても秋らしい景色が見られます。
9日の16時頃の写真です。
大槍から北方面です。北鎌尾根と表銀座縦走路の間には雲海、遠くの方には蓮華岳や鹿島槍ヶ岳なども見えています。
少し視線をずらして、西岳方面には雲海に影槍が写っています。
よく見ると、西岳のふもとに【ブロッケン現象】が見られました。
写真中央部、影と日なたの間に半円の虹が掛かっているのが見えますでしょうか…
ブロッケン現象とは太陽の高度が低いタイミングで見られます。ガスがスクリーンになり、自分の影とその周りを囲うように丸い虹が掛かる現象です。今回はスクリーンが雲海でした。自分が立っている尾根ごとブロッケン現象になっているようです。あまり見る事のない光景なのでとても興味深かったです。
また、雲が尾根を乗り越えて滝のように流れ落ちる【滝雲】も見られました。この写真ですと、左側から右側に雲が流れています。滝雲はスマートフォンのタイムラプスで動画で撮影すると、躍動感が出るのでお勧めです。
こちらの写真は去年の10月9日の写真ですが、まったく同じように滝雲が掛かっています。この時期は、雲海とセットで滝雲が見やすい季節のようです。二枚の写真を見比べると、紅葉の鮮やかさは今年の方があるように思えます。北アルプスの他の山域も軒並み紅葉が当たり年のようなので、これからどんどん山を下っていく紅葉も長く楽しめそうです。
そしてこちらが本日の日の入りの景色です。
ろうそくに火が灯るかの様に、槍ヶ岳が赤く燃えています。
稜線よりも太陽が低い位置にあるので、上向きの光線がガスによって可視化されています。
大天井岳も山頂付近が赤く染まっていました。朝焼けで山が赤く染まるのはモルゲンロートですが、今日は夕焼けバージョンのアーベントロートが見られました。
秋は曇っても高曇りになる事が多いので様々な空模様・雲の種類や様子が見られます。ただとっても寒いですから、防寒対策を万全にお楽しみくださいませ。
弓場
