雷鳥日記
こんにちは。
本日は前線の影響で雨が降ったり止んだり、ガスに巻かれる一日となりました。
ガスが濃い日は外に出るのが億劫になりがちですが、こんな日こそ雷鳥を見つけるチャンスです。
ヒュッテ大槍の小屋周辺ではよく雷鳥が見られますが、今朝は小屋前の広場まで来ていました。
雷鳥の天敵はとても多いです。猿やオコジョなどのイタチ類、またチョウゲンボウなどの猛禽類などが捕食者です。本当に敵が多すぎます。
雷鳥の抱卵数は多くて7つほどですが、無事に孵っても成鳥になれるのはごく一部…シーズン頭に4羽の雛を連れていたのに、お盆過ぎには雛を連れずお母さん雷鳥だけが歩いている姿を見る、なんていうこともあります。この高山帯は雷鳥にとってはとても厳しい環境のようです。
しかし、今日のようなガスの日には視界が悪いので、特に空からの視点はさえぎることができます。
いつもは大槍から槍沢方面に100mほど下った地点で草に隠れながら食事をしていますが、このガスなので岩場で堂々と歩いていても大丈夫という感じでした。
観察を始めた直後からガスが晴れたので、こちらとしては好都合です。
左の大き目の個体がお母さん雷鳥でしょうか…右の2羽を見ると、少し見ないうちにかなり大きくなっていました。お母さん雷鳥より一回り小さいくらいになりました。どうやら子供のサイズ感にも個体差があるようです。
今まで見ていた雛たちは、お母さんの「クー」という声を聞いているのかいないのか、かなり好き勝手に我が道を突き進んでいる様子でしたが、今回はまとまって動いていました。大人になりましたね…
お母さん雷鳥のもとから巣立つのはいつごろになるのか?また、子供たちは大きくなったが飛べるようになったのだろうか?など、まだまだ気になる事がたくさんあります。
今シーズンの大槍の営業最終日は10月13日なのでそれまでにじっくりと観察し、また面白いことがあれば投稿したいと思います。
近頃はかなり寒いのでダウンジャケットなどの防寒着をお忘れなくお持ちくださいませ。皆様のご来荘心よりお待ちしております。
弓場
