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有明荘

信州弁


6月8日(火) 午後6時現在の気温:16℃ 天候:遠くに青空も見える暗い曇り

さて、今日は信州弁について書いてみたいと思います。
私自身は東京生まれの千葉県育ちですが、‘85年から北アルプスで働き始め、’03年からは(曲がりなりにも)松本市民となりましたので、まぁ、こんなトピックを書いてもお許しいただけるかな?と思います。

まずは「信州弁」と書きましたが、長野県の人間、特に長野盆地(=善光寺平)以外の人間は、長野県を括る際の略語としての「長野」という語はどうも好まないようです。その代わりとして頻繁に使われるのが「信州」という呼び名で、旧国名「信濃」の「州(くに)」で「信州」となります。県内の人にとって「長野の人」とは長野市域の(=長野盆地在住の)人であって、松本や諏訪、飯田の人は「私は長野じゃないですよ」となります。そんな長野県民を貫くアイデンティティーとして愛されているのが「信州」という呼び名なのです。

もちろん他県と同様、「信州弁」でも地域により、それぞれ特徴があるようですが、今日は主に安曇平(いわゆる安曇野)でワタシが今まで出会い、日ごろ耳にしてきた「信州弁」の単語をいくつかご紹介してみたいと思います。

まずは、衝撃の1人称から・・・。
●「おら」= 比較的男性寄りですが、女性も使います。もちろん、若い人より年配者、松本市中心部より周辺地域の方が、より耳にする率が上がりますが、まずはコレ基本です。(「おら、悟空」の「おら」よりは「おらぁ」の方が近い感じ。)

●「おらっち、おらほ、おらっとこ」 = 「おらっ家、おら方、おら所」と書くと分かりやすいと思いますが、自分を含んだもう少し広い範囲を言う言葉です。

●「へー」 = おや、おい、ねぇ、さぁ、に当たるような間投詞。
用例「へー、もうこんな時間じゃん!」

●「~じ」、「~だじ」 = よ、ぜ、だよ、だぜ、に当たる(助動詞+)助詞。
用例「へー、けーる(帰る)じ」、「おら、や(嫌)だじ」

●「なから」、「なからなから」 =大体、概ね、おおよそ、ほとんど、に当たる副詞。
仕事の話をしていると、よく登場した言葉です。以前、NHKのお天気キャスターに半井(なからい)さんという方がいて、「なから」は「半」の字と知り、半ば→半分すぎりゃ終わったようなもの・・・なんだな、と理解しました・・・w。

●「ずく」 = 根性、気合、ガッツ、「ずく出せ!」とか「ずく無し」のように使います。

●「くれる」 = あげる。
最初、「ひとつ、くれてやるわ」と言われた時は、なんと傲慢な言い方か!と思っていたら、どうも普通に「ひとつ、あげるよ」という意味だと知り衝撃的でした。

●「つもい」 = きつい、窮屈な。
かつて燕山荘の支配人をしていたKY氏から聞いた話。
松本市出身のKY氏は、S.40年代前半頃、東京の大学に入ってすぐ、田舎者とバカにされないよう、新宿のWトン靴店に革靴を新調しに行って試着中、店員に「いかがですか?」と尋ねられ、方言だと知らずに「うーーん、ちょっとつもいかな・・・」とつぶやいたところ、「はぁーあ?」と言われたのが悔しくて、「2度とWトン靴店には行かねーんだ」と言ってました。www

●「はーるかぶり」 = 久しぶり、しばらくぶり、
この言葉、結構、好きなんです。「遥か+ぶり」、何だかすんごく久々な感じが出ていて、耳障りもかわいい感じですよね?

まだまだいくらでも出そうですが・・・。

最後に小噺をひとつ。
とある信州の日帰り温泉で地元のオヤジ達と県外からの観光客が一緒に湯に浸かっていて、さて、湯から上がろうと片足を上げた地元のオヤジに向かって仲間が曰く、「へー、出るんかい?」
観光客のひと、そりゃー、焦ったでしょうとも。www

(猪股け)

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