雨風強く。
今日も昨日同様秋雨前線による雨風の強い一日となりました。縦走を諦めて、下山される方も多くいらしゃいました。雨だけならまだしも8月末の風の強い雨の日の稜線歩きはやはり低体温症を心配します。今日の小屋周辺の日中の気温は10度くらい、風速は10m以上、そうなると体感温度は氷点下に近くなります。なので今日のような日は縦走される方には無理だけはなさらないように声掛けを行っています。年齢を重ねてくると代謝が衰えてきて、寒さに弱くなってくるものです。失礼な言い方かもしれませんがお年を召した方には今日のような日の縦走はなるべく避けたほうがいいかと思います。今日のような日はある程度のスピードで歩ける体力も必要です。晴れていれば何気ないこの稜線も天気次第ではかなりグレードが上がります。低体温症を防ぐためには、雨風の強い場合、無理して先へと進まないこと。行動中に熱源となるカロリーを摂取することです。
水揚げがうまくいかず、風雨の強い中でしたが水場まで出かける際、稜線を歩いているとばったりとライチョウの親子に出会いました。こんな厳しい天候の中でも平然としているライチョウのたくましさを感じました。このライチョウの横にあるウラシマツツジはいつの間にかもう赤くなり始めていました。
夏山の最盛期も過ぎ、登山道の痛みのひどいところも出てきたので、その箇所の整備の準備を雨の中でしたが始めました。一ケ所の階段を治すのに、この4mの長さの丸太が5~6本は必要となってきます。今日はまず、この丸太運びから始めました。
今、山荘周辺ではベニバナイチゴをはじめ木々の実がたくさんでき始めています。
これは恐らくクマの歩いた後だと思われます。クマは今の時期これらの実を食べにやってきます。山荘周辺でもクマの目撃情報があります。人通りの少ない早朝や遅い時間に一人で歩かれる方は鈴などの音の出るもの携行をお勧めします。それ以前にそういった時間に一人で歩かれることを避けたほうがいいかと思います。
今日のお昼過ぎ、一時だけ雲が切れ、展望が広がりました。ただ秋雨前線がこの付近にあるようで稜線上は強い雨と強い風が予想されます。稜線を歩かれる予定の方は決して無理はなさらないでください。特に体力に自信のない方は要注意です。やはり、遠くから来られている方やなんとか休みをやりくりして来ている方もいらっしゃるとは思いますが、自分の都合ではなく山の都合に合わせて登ることが大切ではないかと思います。
河地