何事もなく台風は通り過ぎて。
朝から雨が降っていましたが、風も雨も特には強くなく、普通の雨の日といった様子でした。ただ、街の交通機関の乱れを心配され、皆様足早に下山されて行かれました。
そして、日中はやや雨も強まることもありましたが、雨や風も台風だと感じるような強さではなく、14時過ぎにはその雨も上がりました。すると面白いことに雲の切れ間から槍の穂先だけがひょっこり顔を出してきました。その後、天候の大きな回復はなかったのですが雨も上がり皆さん外に出てこられました。
天気が回復して、雨上がりの様子を写真にでも撮りにと出かけると目の前を大きなサルが横切っていきました。辺りを見渡せば数等のサルがいました。手を叩いて音を出すとそのサルたちは一斉に逃げていきました。このサルたちがライチョウを襲うかどうかは定かではありませんが、先日まで県によるサルの追い払い作業が行なわれていました。
このサルたちを追い払って戻って来ると久しぶりに見る5羽のライチョウの兄弟たちがいました。どこから出てきたのでしょうか、ほんの2,3分前はいなかったのに、ただサルが近くにいるせいなのか体を伸ばし、周りを警戒しているものや地面に座り込んでいるヒナと動きが対称的でした。
それからしばらくは僕らがいて安心したのか羽繕いをしたり、のんびりとしていました。数年前に見かけたサルがライチョウのヒナを加えている写真は今でも忘れられません。今日はそのサルとライチョウがものすごく近くの距離にいたことを見つけて、結構ドキドキしました。サルだって一生懸命生きているので仕方ないかもしれませんが、ライチョウにはどうか手を出さないでくれと祈るしかありません。
河地
