燕・歳時記 Special

燕山荘通信

上高地・乗鞍スノーシューツアー2泊3日(第2回)開催


3月10日~12日の2泊3日にて、「上高地・乗鞍スノーシューツアー2回目」を催行致しました。

今年の春の訪れは、ここ数年と同様もしくはそれよりもかなり早いペースのように感じられます。乗鞍高原一帯そして上高地共に残雪量はこの時期としては極めて少なく、ひと昔であれば5月GW明け頃に匹敵するほどでした。
とは言うものの、お天気は3日間共に概ね晴天に恵まれ、少ないとはいえ、ほどよく雪山を楽しむには丁度良い日和でした。

 

<1日目>

初日は乗鞍高原内での足慣らし散策。
1か月前に催行した同じツアーの時と比較しても、青々とした笹の茂り具合が、雪の少なさを物語っています。

 

このツアーでは必ず立ち寄る善五郎の滝。氷瀑も一部を残すだけで、この写真を撮影した場所まで細かい水しぶきが当たるほど落水の勢いがありました。直接は見られませんでしたが、この場所を立ち去った直後に氷が融けて滝つぼに落下する爆音が聞こえてきました。それだけこの日も日中は手袋帽子なしでも散策できるほどの暖かさだったのです。

 

翌日目指す位ヶ原付近と乗鞍岳が見渡せる辺りでこの日は引き返し。
明日の展望の期待が高まります。

 

<2日目>

スキー場内のリフト2本乗り継いでスノーシューハイクスタート地点へ。
すっきりした青空に乗鞍岳の白い峰が映えます。

 


週末土曜日と晴天が相まって、様々なアイテムにて上部を目指すバックカントリー・登山者で賑わっていました。

 



目指す乗鞍は位ヶ原付近までは標高差400m程。ひたすらハイクアップとはなりますが、徐々に穂高連峰が木々の合間から見え、正面には乗鞍岳。気分は上々です。

 


昼頃に位ヶ原付近に到着。ここでランチタイムとしました。

春霞が濃く、遠望はほとんど効きませんでしたが、快晴無風でのんびり時間を過ごし、ランチの前後で各々十石山越しの穂高連峰と槍ヶ岳を見物することができました。ちなみに、この位ヶ原あたりから上部は、乗鞍界隈で越冬する雷鳥出現ポイントなのですが、この晴天に人の多さ故、残念ながら今回は気配すらありませんでした。

 

<3日目>

いざ上高地は河童橋まで。

当初の噂通り、大正池まではほとんど道路上に雪はありません。しかし前方に穂高連峰や焼岳が見えてくれば、散策するところに雪が無いのも、ご愛嬌となるのでしょう。

 

大正池畔の雪はだいぶ融けていました。
しかしながら水面に映し出された穂高連峰や焼岳が見事でした。

 

雪の少なさを比較するのに、各山小屋周りの残雪量も一つの目安になります。望遠で撮った岳沢方面の様子を見るに、岳沢小屋の屋根かどが出ているところを見ても、その少なさがわかります。

 

田代池付近の流れでは、恐らくブラウントラウトだと思われる魚が数匹確認できました。

 

梓川の畔もだいぶ地肌が見え・・・来冬はどうなるのでしょうか。

昼頃に河童橋到着。この日も風は無い穏やかな陽気、のんびりランチタイムを摂ることが叶いました。

なんでも大降りするのは好ましくありませんが、その時々で従来通りあるべきものが無くなっていってしまうのは、どうしても気候変動のことが頭をよぎってしまい、なんとも歯痒い気持ち・・・今シーズンのスノーシューツアーでは、どの回もそんなことを感じながらの催行です。

 

ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

 

ガイド:井村、榊
写真と文:榊

 

 

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