燕・歳時記 Special

燕山荘通信

霧氷輝く北八ヶ岳スノーシューツアー第2回


2月26日~28日の2泊3日にて北八ヶ岳ツアーを催行致しました。

今回の天候は、雪が降ったり、強風が吹き荒れたり、汗ばむ程の陽気だったりと、色々な気象条件の下での雪山の魅力を体験できたことは、冬山に興味を持って参加されたお客様をはじめとして参加者全員がとても印象深い山行になったのではないかと思います。

 

<2月26日>

天気予報では南岸低気圧による影響が心配されましたが、降雪ではあったものの、降り方は弱く、風がほとんどなかったので、心置きなくスノーシューの操作性や履き心地等、初日の足慣らしハイクとしては、快適に歩を進めることができました。

 

<2月27日>

この日、上空には青空が広がっていましたが、未明からの強風がおさまらず、やや地吹雪に近い条件下での出発。画像からはわかりにくいですが、前日降ったサラサラの雪が雪煙となり、視界の開けた箇所では厄介でした。外気温こそ-8℃程でしたが、20m/s前後の強風にて、手や足先、露出した顔の頬あたりはかなりじんじんし、凍傷こそかからなかったものの、皆さんとても寒そうでした。

 

それでも、途中風の弱い地帯に差し掛かっては、その都度後ろを振り向くと、白銀の北アルプスが遠望。

 

この日の午前中は、ここ通称“丸山展望台”へのアプローチ。
風さえ弱ければ、ゆっくり午前のティータイムとでもいきたいところでしたが、ものの数分、シャッター切るものを切って、すぐ下山としました。
やはり季節を通し、登山する上で気をつけたい気象要素の一つが「風」であることを、我々スタッフはもちろんですが、参加者皆さんも改めて十分に感じ取られたようです。

 

午後は気を取り直して白駒池へ。風は昼を回る頃より落ち着き始め、白駒池到着の頃にはほぼ無風。午前中の強風が嘘のようです。コーヒーを入れて飲むには最高のシチュエーション。他にも仰向けに大の字になる人もいたりで、各々全面結氷した池の上を満喫しました。

 

<2月28日>

最終日の早朝は快晴無風、おまけに気温も-4℃と冷え込み弱く、早々に朝食を済ませていざ、北八ヶ岳の主峰にも数えられる、茶臼山と縞枯山へ向けて出発です。
茶臼山の登りは急登、皆さん途中一枚脱いではまた一枚と、2月の八ヶ岳とは思えない気温の上昇と陽ざしで汗ばみ、衣類調整に翻弄されました。

 

ようやく到着した茶臼山からの展望は最高でした。

長野県下の主だった西側の峰々がきれいに見渡せ、この3日間歩いてきた軌跡もよくわかり、少々長居してしまいましたが、最終日にて有終の美を飾ることができたように思います。
本来、1月2月の八ヶ岳は、晴天率は比較的北アルプス等よりは高いものの、晴れても日中-10℃以下で、絶えず風が吹いている事は珍しくありません。殊、北八ヶ岳一帯はアプローチしやすく、冬山の入門的な山域で紹介されているがゆえに、安易な装備で凍傷にかかるケースが後を絶たないのだそうです。スノーシューハイクという手軽な手段での入山でも、必ず寒さや風にしっかり耐えうる装備(靴・手袋・靴下・帽子等)の用意が必要です。

 

ご参加の皆様と、麦草ヒュッテ 島立オーナーにスタッフの近藤さん

ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。

今シーズンの北八ヶ岳ツアーは今回が最後です。新型ウィルス感染症の最中、安全にツアーを受け入れて頂きました麦草ヒュッテの皆様にも、改めて感謝申し上げます。

 

ガイド:河地、榊 写真と文:榊

 

 

 

 

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