燕・歳時記 Special

燕山荘通信

サクラ前線が燕岳まで上ってきました


街の中は初夏になりますが、北アルプス燕岳ではようやくサクラ前線が上ってくる頃となりました。
高山に育つのでソメイヨシノのような大きな木ではありませんが、ミネザクラも美しいものです。

【燕山荘直下のミネザクラ】

6月4日 大天井岳をバックに

【登山口周辺の新緑】

緑がどんどんと濃くなってきています。陽射しが非常に強い季節ですが、この中を歩けば木々の葉が陽射しをさえぎってくれるので助かります。新緑のトンネルの中を歩くのは気持ちいいものです。

【合戦小屋のナナカマド】

日に日に木々の新芽が開いていきます。雨の日は新緑の緑がよりいっそう鮮やかになります。

【登山道の様子】

合戦小屋~三角点
富士見ベンチを過ぎると所々雪は残っていますが、数日で消えてしまいそうな程度です。合戦小屋から三角点にかけてもかなり少なくなってきていてほぼ夏道伝いに歩けます。

三角点~山荘直下
三角点から上は雪の上を歩くことの方が多くなってきます。この箇所は雪解けに合わせて度々道を変えていますが、赤旗が立ててあるのでそれを目印にして下さい。

カラマツ
2,600m付近のカラマツもだいぶ新芽が開いてきました。

【雷鳥】

岩の上に立つオスの雷鳥を良く見かけます。メスが卵を抱えるようになるとオスは見晴らしの良い所で自分の縄張りを守るために見張りをします。そのためオスの雷鳥は見つけやすくなります。

【春山登山教室最終回】

前日は夕立のような雨がありましたが、そのおかげで空気が澄んでとてもきれいな青空となりました。またその青空に映える新緑が美しく、気持ちの良い山歩きとなりました。気温が高かったのでこまめな水分補給を心がけて登りました。雪はずいぶん少なくなって、合戦小屋を過ぎてようやく雪の上を歩くようになりました。

三角点を過ぎてから、アイゼンをつけました。皆さん今回が初めてのアイゼン歩行のようでしたが、うまく歩かれていました。アイゼンをひかっけると転倒してしまうので、アイゼンをつけたときは足と足の間を少し開けることが大切になります。

雪上訓練
今回は燕山荘のテント場で行いました。雪上歩行、滑落停止、ピッケルの使い方など皆さん熱心に練習されていました。こうした技術を身につけることによって山の世界がさらに広がり、よりいっそう登山が楽しくなることでしょう。

山頂を目指している道中に早くもキバなシャクナゲが咲いているのを見つけました。

山頂で燕のポーズ

下山の途中、ウグイスを見かけました。声はよく聞くのですが、姿はなかなか見せてはくれません。
新緑の中、鳥の鳴き声があちこちから聞こえてきて、気持ちのいい下山となりました。

5月30日、31日。今シーズン最後となる春山登山教室を開催しました。
4月25日から毎週行ってきた春山登山教室ですが、ゴールデンウイークの頃はまだどこかに冬の気配が残っているのですが、5月の後半ともなれば新緑が美しく芽吹き、残り少なくなっていく雪や強い陽射しに夏を感じ、この一月あまりでずいぶん季節が進んだことを感じさせられました。
今年も多くの方々にこの燕山荘春山登山教室にご参加いただきましてありがとうございました。

ガイド:河地清人 本野貴洋

〈燕岳より燕山荘〉
燕山荘周りの雪も随分少なくなりました。

この時期、朝晩冷え込むと、残雪のある登山道は滑りやすくとても危険です。雪道に不慣れな方は、アイゼンをお持ちください。靴は、そこのしっかりした登山靴で、アイゼンと靴がきちんとあうことを確認してお出かけください。残雪のあるこの時期にスニーカーは滑ってとても危険です。

写真・文  河地清人

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

0263-32-1535 0263-32-0898

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