燕・歳時記 Special

燕山荘通信

上高地・乗鞍スノーシューネイチャーツアー


3月1日~3日、上高地・乗鞍スノーシューネイチャツアーを開催しました。
前回の北信の雪の多さとは対照的に、上高地・乗鞍界隈は、地元の方が記憶にない程のこの時期にしては雪の少なさ。とはいえ、初日二日と見事な晴天に恵まれ、絶好のハイク日和に恵まれました。

紺碧の空に真っ白な穂高連峰が映えるその光景に、皆さん大喜びでした。

【乗鞍高原】

春めいた陽ざしの下、シラカバ・ダケカンバ・シナノキ・ミズナラ等の樹林帯を多く抱える乗鞍高原内、野鳥も数多く目にすることができ、ゆっくり自然観察しながら進みます。
先日行ってきました戸隠高原同様、野鳥たちの楽園となっています。

リフトを2本乗り継ぎ、乗鞍高原にある3つの有名な滝のうち、今回は善五郎の滝、三本滝を巡りました。一部氷瀑化した姿に、普段滝を身近にすることのない皆さんにとってはとても新鮮だったようです。善五郎の滝は、もう少し冷え込みが厳しい折には、アイスクライミングのフィールドにもなります。

【上高地】

高気圧にどっしりと覆われた2日目は、終日快晴無風。
自然観察はもちろんですが、目に飛び込む白銀の北アルプスの峰々に皆さん大喜び。
1.3キロの釜トンネルを抜けてまず目に飛び込んでくる焼岳をはじめ、上高地公園線の車道から突如現る穂高連峰には、感嘆しきりでした。

「来てほんとによかった・・・」
「上高地乗鞍ツアー3回目にして、やっと冬のこの景色見ること叶いました」
大正池畔からの光景は、美しいの一言。野鳥のさえずりも手伝って、しばし時が経つのを忘れてしまいました。

途中ランチタイムをはさみ、田代池周辺を経て昼過ぎに河童橋到着。
ケショウヤナギの紅みが、やはりどことなく春を感じさせとても印象的、水辺に浮くカモ達に気分が癒される、なんとも贅沢な上高地スノーシュー散策となりました。

今回は例年にないほどの穏やかな天気に恵まれた乗鞍上高地ツアーでしたが、過去には猛吹雪と膝下のラッセルに苦労を強いられ、途中で引き返すこともありました。乗鞍高原は標高2000m近い高台、大正池~河童橋の上高地はひとたび寒気が入ると季節風の通り道。そんな時は気温も-15℃以下になることも珍しくなく、油断すると凍傷や低体温のリスクを負うこともありますので、天候次第では用意する装備を入念にする必要があります。

今回のツアーの皆さん、ご参加頂きましてありがとうございました。

【今回観察された主な動物】
〈乗鞍高原〉
■動物・・・キツネ(足跡)、テン(足跡・糞)、ウサギ(足跡・食痕)、リス (足跡)、ニホンザル(足跡・糞)
■野鳥(鳴き声、姿)・・・コゲラ、ヒガラ、コガラ、ゴジュウカラ、ウソ、ツグミ、マヒワ、ハシブトガラス

〈上高地〉
■動物・・・キツネ(足跡)、テン(足跡)、ウサギ(足跡)、 サル(足跡・糞)
■野鳥(鳴き声、姿)・・・マガモ、カワアイサ、オオバン、セグロセキレイ、 カワガラス、コゲラ、ヒガラ、コガラ、エナガ、ゴジュウカラ、ハシブトガラス

特別講師:植松晃岳氏(日本野鳥の会会員、野生生物資料情報室代表、燕山荘主催雷鳥観察会特別講師)
ガイド:井村、榊
写真と文:榊

【2019年 今後のスノーシューツアー日程ご案内 】

【白銀に輝く栂池展望湿原スノーシューツアー】(日帰り)
 第1回 2019年3月16日(土)
 第2回 2019年3月17日(日)
 第3回 2019年3月21日(木)
 第4回 2019年3月22日(金)
 第5回 2019年3月23日(土)

【親子で体験スノーシューツアー】(日帰り)
 2019年3月24日(日)

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