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大天荘

今シーズン最後の水揚げ。


さかきです。

 

今日は大天荘において、今シーズン最後の水源地からの水のポンプアップを行いました(正確にはまだ行っている最中なんです)。

最初に水を揚げたのが7月頭、それからあっという間に3か月が過ぎました。月日が経つのは本当に早いものです。

毎年のことながら、この湧き水には多大なる恩恵を受けています。

山小屋にとっての生命線は幾つかありますが、“水”が無ければ営業にも我々の生活にも支障をきたします。

自分達で水源地に赴き、パイプを這わせ、ダムを造り、水を貯め、発電機を回して水を揚げ、そしてようやく小屋の蛇口から水が出る・・・普通に水が使えることのありがたさ、身をもって体感します。

 

明日以降は、貯水タンクに備蓄されたもので、営業最終日11月3日まで持たします。

特に稜線上の山小屋をご利用される方は、大天荘に限らず水の節水に是非ご協力をお願い致します。

 

 

一通りの作業を終え、小屋に帰る道中は、秋を感じながらの時間でした。

もちろん、一般の方は踏み込めないエリアにつき、山小屋スタッフだけの特権的な光景です。

東天井岳から南に延びる尾根の山肌。ダケカンバの黄色がいい感じに斑模様となっています。

   ▲オヤマソバ

足元のオヤマソバ。オレンジとも赤ともつかない、いい色合いになっていました。

   ▲クロマメノキ

西陽を浴びて、まさに真っ赤な絨毯といったところです。

 

そしてクライマックスは・・・

これは序の口でした。

徐々に西の空はいい感じに染まり出し、

日の入間際、槍ヶ岳のシルエットと夕焼け空が見事でした。

北鎌尾根 独標脇に沈む太陽。概ね日の入は17:35頃です。

 

西風が冷たかったですが、それを耐え忍んでもジッと見入ってしまう、今日の素敵な夕景でした。

 

これで明日以降、タイミングを見計らって、水源地の小屋閉め、パイプの撤収作業を始めます。

 

 

【ご注意】

明日以降、標高の高い山岳地帯は、かなりお天気が目まぐるしく変わるようで、降雪予報も出始めました。朝晩の気温も氷点下まで下がる予報が出てきています。

この秋は、例年になく比較的暖かい日が続いており、今でもトレランスタイルで縦走される方を見受けますが、明日以降はお薦めできません。

北アルプスの標高高い場所へお出かけの方は、必ず防寒装備の携行をお願い致します。加えてスニーカー等での安易な入山はお控え下さい。凍結した登山道で、スニーカーはスリップや転倒、しまいには滑落とった危険がはらんでいます。

最新の気象情報(ヤマテン(有料サイト)等の山岳気象予報が望ましいです)を必ず確認して頂き、安全登山をお願い致します。

 

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

0263-32-1535 0263-32-0898

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