スタッフブログ Staff Blog

燕山荘

初冬の景色。


昨夜は21時頃になると雲やガスが取れ、新雪の積もった山々が満月に照らされ、夜とは思えない明るさでとても神秘的な風景が広がっていました。ただ、風も強く、玄関先の温度計は-9℃と非常に寒く、冬の厳しさを感じさせる気温でした。

その満月は今朝になると西に大きく傾き、雪で白くなったカラマツを美しく照らし出していました。そして、その奥には小さくですが、月明かりに照らされているためなのか暗闇の中、富士山を見つけることが出来ました。

今朝はとにかく寒い朝となり、外の景色は美しくても小屋に出たり入ったりが必要でした。でも、新雪の山肌はとてもきれいでそれが朝日にほんのりとピンク色に染められ、初冬らしい美しい朝焼けを見ることが出来ました。昨日、雪に足を取られ、多くの時間をかけて登ってこられたお客様にはいいプレゼントになったことでしょう。

今朝は降雪直度とあって、雪景色も楽しみでしたが沈む満月も楽しみで、あちこちへとなかなか忙しい朝となりました。日の入りは見ることが多いのですが、満月が沈むのを見られる機会は月に1度くらいしかありません。それを逃すまいと寒さに耐えました。

新雪の朝って本当に素敵です。木々には霧氷が付き、また人も歩いていないので神聖な感じがします。やっぱり雪山ってきれいですね、改めて思いました。これから来年の6月くらいまで雪との長い付き合いが始まりました。どんな美しい景色に出会えるのでしょうか、今から楽しみです。

こうして雪が降るとアイゼンを付けて登ってこられる方がほとんどなってきます。基本的にアイゼンの脱着は外でお願いしていますが、猛吹雪の悪天時には玄関の土間でアイゼンの脱着が出来るようにコンパネを敷きました。繰り返しになりますが天気のいい日はアイゼンの脱着は外でお願いします。

この先の天気予報を見ていると大きく崩れる日はしばらくはなさそうですが、また、雪が降る前にと夏の間しまってあった雨戸や冬用の支柱の大移動を行いました。これはタイミングを逃してしまうと大変なことになってしまいます。今日の日中もほぼ氷点下でしたが、中には半そでで作業しているスタッフもいました。日差しの下では暖かさも感じることが出来ました。

午後になってくると西側の山々の稜線には雲がかかり始めてきました。明日はまた再び雪がちらつくような予報となっています。

降雪があったので大下りまで道の様子を見に行ってきました。この後に歩く方のためにとワカンを付けて、出掛けました。積雪量は多いわけではありませんが、所々膝上まで沈むところもあったりして、思った以上に時間がかかりました。また、余談ですが歩き出し10分ほどでワカンのバンドが切れてしまいました。雪が降って、冬靴やピッケル、アイゼン、スパッツなどの雪山装備を今シーズン初めて使われる方も多いことでしょう。人のことは言えませんが久しぶりに使う装備はどこかが傷んでいる場合があります。それらを確認するのも大切なことだと思います。

蛙岩は冬ルートを通るようにロープを張り替えてきました。ただ、このまま晴天が続けば、夏ルートの雪はなくなるかもしれません。ただ、雪のあるうちは夏ルートに入り、スリップなどすれば致命的なことになりますので、とりあえず冬ルートにしてあります。また、大天井方面から来られると蛙岩のトンネルの入り口が分かりつらいので、赤旗を立てておきました。先日も書きましたが今回の降雪により、縦走のレベルはぐっと上がっています。装備不備の方をお見かけした場合、声をかけさせて頂く場合もあります。山は自己責任と言われますが、少しでも安全登山のお役に立てればと思ってのことです。

河地

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

0263-32-1535 0263-32-0898

pagetop.png