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燕山荘

晴れの日曜日。


昨日の雨も上がり、美しい朝焼けで始まりました。

第3ベンチあたりまではガスに包まれていましたが、今日は美しい青空も広がり、登山日和の一日となりました。ヘリポート下のナナカマドも日に日に緑濃くなってきています。

昨日の雨で登山を今日にずらされた方が多かったのでしょう、朝6時の段階で登山口にある登山者用の三つの駐車場は満車となっていました。また、日帰りの方が多かったため、お昼前には小屋周りは結構にぎやかに活気づいていました。

安曇野側には日中ガスが沸き上がっていました。夏になるとこんな天気の日が多くなります。

小屋のちょっと下の方でクマを見かけました。ここから見ると豆粒くらいの大きさでしたが近くで見れば恐らく大きなクマだと思われます。クマがいたあたりはたぶん新芽が出てきてエサがいっぱいあるのでしょう。長い間、そのあたりにいました。最近、クマ鈴を着けられている方が多くなってきましたが、それはクマよけにはとても有効なことだと思います。ただ、建物内に入ったらほかの方の迷惑になる場合もあるので鈴をはずすなどの配慮をお願いします。

太陽が西に傾いてくると安曇野側にはこの小屋辺りの稜線の影が映っていました。また、美ヶ原の上にはちょっと面白い雲も出て、日の入りと反対方向の空もなかなかいいものでした。

いい感じの雲も出て、美しい日の入りとなりました。あちらこちらから感動の声が聞こえてきました。やっぱり、山に泊まらないとこんな素敵な景色とは出会えませんね。

日が沈んで、少し経つと雲はみるみると紅く変わっていきました。気温が3℃台と少し寒くなってきましたが、しばらくこの美しい空を見入ってしまいました。明日は夏至です。

 

昨日は2件の要救助がありました。2件とも無事に救助することが出来ました。そのうちの1件は、縦走路の為衛門吊り岩付近の夏道と冬道の分岐辺りで起こりました。誤って夏道の方に入り、100mほどの滑落となりました。幸いけがもたいしたことなく、燕山荘まで自力歩行が出来ました。この方に話を聞くと携帯サイトのGPSを頼りに歩いていたところ、夏道の方を示したのでそちらの方にいってしまったとのことでした。そして、雪の上ではなく、ぬかるんだ地面の上で足を滑らせ、滑落となったようです。この場所はちょっとにも滑落事故が起きています。大天井岳から燕山荘へ向かう際、為衛門吊り岩の辺りはまだ冬ルートとなっていますので、決して夏ルートへは入らないようお願い致します。ちなみにそこには入らないようにロープが張ってあります。

もう1件は低体温により行動不能となったものでした。この2件とも良かった点はいずれの方もレスキューシートを持っておられ、救助に到着するまで雨の中、シートにくるまっていらっしゃたことです。レスキューシートは非常に軽いものなのでぜひお持ちになられるとよいかと思います。いずれの事故も大きなことにならなくてよかったと思います。

河地

株式会社燕山荘 松本事務所

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