ガスに悩まされて。
この度の大雨の後、山の上でも気温はぐっと上がり新緑の柔らかい緑色の日に日に濃くなっていき、夏の景色に一気に変わってきました。
今朝は雲が多かったのでご来光は見えませんでしたが、その後、雲が少なくなり青空が広がり出しました。どういう条件でこのような空になるかわかりませんが、巻積雲のいわし雲が広がり、餓鬼岳の上にはレンズ雲が現れていました。これから夏へ向かうというのにこの雲は秋を感じさせるものでちょっと不思議な感じがしました。
そのいわし雲は短い時間で消えてしまい、その後はきれいな空が広がりました。こんな景色を見ながら小屋の周りを歩くのは幸せな時間です。
昨日ガスの中を登って来られた豊科北中学校の皆さんは今日は素晴らしい晴天に恵まれ、名残惜しそうに下山していきました。お見送りをしている時、「帰りたくないな」、「このままここにいたいな」と話している生徒さんが何人かいらっしゃいました。きっと山の良さを十分に体験出来たことでしょう。また登りに来てくださいね。
季節の進みの早い今年はコマクサはすでに満開といっていいような咲き方でテガタチドリやハクサンフウロなど夏の中盤に咲く花も次々と咲き出してきています。小屋の石垣の横にはハクサンボウフウも咲き出していました。
今日は湿気の多い一日で東側にはガスが湧き続けました。このガスによりヘリコプターによる物資輸送は今日も行われませんでした。海の日の連休は近づいているのでだんだんと焦ってきます。明日こそはヘリの荷揚げがうまくいくといいのですが。山小屋にとってヘリコプター大事な生命線です。
河地