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有明荘

いよいよ最終章へ


10月27日(木) 午後2時の気温15℃ 曇り時々晴れ

昨夜降っていた雨は朝方に上がり、曇りがちながら時折太陽も顔を出すまずまずのお天気の一日でした。昨日の風でだいぶ葉も落ち始めてきましたが、落ちた葉もまた美しく、紅の絨毯のようです。

▼絨毯のような落葉


有明荘周辺の紅葉はそろそろ最終章を迎えようとしています。
もみじの葉が落葉しはじめ、カラマツの黄葉が山肌を黄金色に染めています。カラマツの葉が落ち始めるといよいよこの周辺の紅葉もフィナーレを迎えます。
これからは有明荘より下方の中房渓谷が見頃となってきます。
今日、里から上ってきた方に聞くと「(有明荘へ)来る途中もずいぶん色付いていて綺麗でしたよ」とおっしゃっていました。
今週末は中房渓谷全体の紅葉が楽しめそうです。

▼山肌を黄金色に彩るカラマツの黄葉
ところで…「なぜ紅葉するのか」「なぜ葉が赤くなるのか」と疑問に思ったことはありませんか?
私なりに色々調べてみましたがクロロフィルとかアントシアニンとかカロテノイドとか難しそうな単語がたくさん出てきて、読むのもちょっと憂鬱になったので、比較的わかりやすい文章を抜粋して私なりにまとめてみました。

まず紅葉は植物が生き残る為の一工程と言って良いと思います。
本来、葉は光合成でエネルギーを生み出して枝や幹に栄養素を送る重要な役目を担っています。でも同時に呼吸もするのでエネルギーを消費しています。
秋になると陽射しが弱くなり、光合成で生み出すエネルギーより消費するエネルギーの方が多くなってしまうので、樹木は出来るだけエネルギー消費を抑える為に葉を落とし、冬をひっそりと過ごすのです。
当然、幹や枝は葉を落とす前に、葉の緑色の成分(葉緑体)に含まれる栄養成分を出来るだけ回収しようとします。そして緑色の成分を枝に奪われた葉は緑色の色素を失い赤い色素や黄色い色素が目立つようになり、それが私たちの目に「紅葉」「黄葉」として映るという訳です。

春から夏にはさして注目を浴びる事もなく淡々と樹木の生命を維持するために光合成を繰り返し、最後は身を削って最後の栄養素まで幹に分け与える献身的な葉…最後の晴れ姿が「紅葉」なのかな、なんて思ってしまいます。皆からカメラを向けられ、賞賛され、誇らし気な紅葉は、役目を全うした者に与えられるにふさわしいものかもしれません。
そして、自ら落葉し来年の命に繋げるのですね。植物の生き残りの為の知恵は実に合理的で緻密にできているものです。

(猪股ひ)

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