刻一刻の空模様
朝、ヒュッテ大槍の上空には厚い雲があり、その隙間から淡く照らされる常念岳と東鎌尾根に浮かぶ雲が朱に染まる光景から一日がはじまりました。
日が高くなると、空には無数の雲が浮かび上がり、その表情を変えていきます。
夕方になり空が染まりはじめると、雲はキャンパスとなり、燃えるような茜色とやわらかな黄金色が広がりました。
槍のシルエットはその中で際立ち、夕暮れをいっそう鮮やかにしていました。
一日の終わりに訪れたこの光景は、山に立つ人々へ静かな祝福を送るかのようでした。
港
