日中はガスに包まれて。
昨夜は降雪となり、朝起きると小屋周りで10センチ程の積雪となっていました。まだまだ雪は降ります。そのおかげで再び雪化粧をした美しい燕岳を望むことが出来ました。
日中は気温が上がったのか安曇野側には夏のようなガスが湧き上がっていました。合戦小屋まで出かけた際はかなり濃いガスの中となり、20歩に1本の割合で立ててある赤旗がとても役立ちました。しかし、稜線にたどり着けば西側は晴れていて、こんな素晴らしい展望が広がっていました。雪があると晴れた日のガスの中というのは晴れた日以上に眩しくて、サングラスなしでは目を開けていられないほどでした。
連休が終われば平日は来られる方も少なく、除雪作業の日々となります。今日は本館に乗っている雪が小屋を谷方向へと引っ張るのですが、そこを切り離すことが出来ました。これで小屋への負担もずいぶんと少なくなったことかと思います。
合戦小屋はしばらくの間、週末のみの営業となります。行動食や水分はしっかりとお持ちください。ただ、雨風や強い日差しをよけて休憩できる土間とトイレはご利用頂けます。日によってはスタッフが除雪作業をしている場合があります。
日が沈む頃になるとガスが動き出し、こんな素敵な日の入りとなります。海外から来られた方は美しさに感動する一方、この寒さには驚かれていました。ちなみに20時現在、-4℃まで下がってきています。太陽が沈んだ瞬間、緑色に光るグリーンフラッシュという現象があるのですが、今日は上の写真の後、美しいグリーンフラッシュが見られました。ただ、残念なことにこの瞬間シャッターを切るタイミングを逃してしまいました。
2600m辺りには一か所このようにロープが垂らしてある場所があります。スリップすると結構下まで落ちてしまう場所です。今日、この辺りを歩いていた時、「ピッケルとストックとどっちがいいですか」と尋ねてこられるお客様がいらっしゃいましたが、ピッケルとストックの大きな違いはスリップした時、止めることが出来るかどうかです。燕山荘から合戦小屋まで毎日のように通っているスタッフもストックではなくピッケルで通っています。燕岳はそれほど難しい山ではありませんがスリップしてしまえば、結構下まで落ちて行ってしまう場所もあるので、今の時期はピッケルとアイゼンを推奨しています。
河地
