燕・歳時記 Special

燕山荘通信

戸隠高原スノーシューネイチャーツアー


2月11日~13日の3日間、今シーズンの新企画となる戸隠高原スノーシューネイチャーツアーを催行しました。長野県の北部にあたる戸隠高原周辺は、季節風の影響で、ツアー初日の午後わずかに晴れ間が出たものの、残り二日間はしんしんと雪が降る空模様でした。
「雪の中を歩けるだけで楽しいんです!」と、普段都会生活されているほとんどの参加者の方は、降雪直後の“新鮮な”降り積もった雪の感触と、雪を纏う厳かな戸隠神社を十分に堪能されました。

初日の午後半日は、鏡池まで。
戸隠神社から鏡池一帯にかけては、スギ、ハルニレ、モミ、ブナ、ミズナラ等々が植生する森林地帯。他、本来であれば、動物の足跡が無数に行き交うポイントであるけれど、今回は見つけることができませんでした。それでも、鏡池に着く頃、にわかに広がった晴れ間からは主峰戸隠山、九頭龍山、本院岳、西岳を眺めることができ、全面結氷した鏡池からの展望を十分に楽しみました。

ネイチャーツアーということで、特別講師に植松晃岳氏(日本野鳥の会会員)を迎え、モニターを使っての自然観察、主にアニマルトラッキングのレクチャーも併せて開催。植松さんは、燕山荘の初夏の恒例イベントである雷鳥観察会の講師でもあります。
自身のフィールド調査の体験に基づいたわかりやすい解説は定評があります。

机上講習をふまえ二日目の午後、今度は戸隠神社奥社までのスノーハイク。
この参道は、両側に樹齢400年前後を迎えるクマスギ並木の景観が迫力あり見事、自然に抱かれる感満点です。

今回のツアーで唯一動物の足跡らしきものが、この一点。結局不鮮明で何の足跡かはわかりませんでした。雪がしんしんと降るため、足跡はすぐ埋まってしまう程。動物達も出て来なさそうな天気でした。
一方で、森の所々に備え付けた野鳥のための巣箱の中を覗くと、枯葉がたくさん敷き詰められてあるのをいくつも発見。秋の間に自分で葉っぱをかき集め、それを敷き詰め寝床にしたというわけです。ちゃっかり拝借したヒメネズミの仕業でした。

元気なのはヒトだけか・・・奥社辺りまで進むとかなりの積雪量でしたが、スノーシューの醍醐味は下りであることを知っている今回の参加者の皆さん、フカフカの新雪を縦横無尽に駆け下りました。
3日間のうち、約半分をアニマルトラッキングについての机上講習、残り半分を実際フィールドに出かけてのスノーハイクに時間を費やしました。

今回はネイチャーツアーがテーマでしたが、天候により動物、その痕跡は、ほとんど確認することが叶いませんでした。そこはまた来シーズンへのお預けです・・・
内容をさらに吟味一新した上で、来年もこの戸隠ツアーは催行予定です。

なお、今回のツアーは、天候に伴う日程内容の変更等がありました。
この先催行予定の各ツアーにおきましても、参加されるお客様の安全を優先に、現地の天候や雪の状態等により、予定を変更することがありますので、予めご了承いただきますよう宜しくお願いいたします。

また、今回の戸隠スノーシューネイチャーツアーでお世話になりました戸隠小舎様は、木のぬくもりが暖かく感じられる、暖炉のあるラウンジや品数ボリュームあるおいしい夕食・朝食で、とても居心地よい宿でした。
大変お世話になりました。改めまして感謝申し上げます。

ガイド:河地清人、榊 寛昭
特別講師:植松晃岳氏(日本野鳥の会、野生生物資料情報室代表、燕山荘主催雷鳥観察会講師)
写真と文:榊

今後の燕山荘スノーシューツアー日程は

【2018燕山荘スノーシューツアーのご案内】をご参照ください。

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