燕・歳時記 Special

燕山荘通信

燕山荘企画「槍ヶ岳登頂表銀座縦走ツアー」


毎年秋恒例の燕山荘から表銀座を歩き槍ヶ岳に登頂する燕山荘のツアーを9月下旬に催行しました。天候が懸念された中でしたが、結果として、紅葉がピークと思われる大天荘から西岳までの間の紅葉を楽しみながらヒュッテ大槍に。そして、全員が槍ヶ岳に登頂することができました。

今年の9月は秋雨前線や台風の活動が盛んで天気の悪い日がとても多くなりました。こんな年もあるのですね。7月の後半の天気が良すぎたせいなのでしょうか。今年のツアーは天気予報もあまり良くなく、参加される方も少なくなってしまいました。雨のスタートとなりました。

雨で風が強く低温であればツアーの中止も考えなくてはならないですが、それ程、雨も風も強くなかったので出発することにしました。雨の中歩くのも悪いことばかりではありません。紅葉した草木が雨の日ならではの美しさで楽しませてくれます。

3時間で大天荘に到着して、暖かい小屋の中でお茶をしながら楽しいひと時を過ごしました。そんな中、ふと窓の外を見るとライチョウが群がっているではありませんか。数えてみると8羽もライチョウがいました。小屋の中からライチョウを見ることが出来るなんてとても贅沢でした。

どうやら2家族いっしょになっているようでした。イワツメクサの芽を好んで食べているようでした。次に食べていたのはクロマメノキの実でした。雨で展望はありませんでしたがいい時を過ごすことが出来ました。

翌朝、雨は上がって月も出ていました。今日は長丁場です。日の出とともに5時30分には大天荘を出発しました。気温は1.7℃と寒い朝となったのでしっかり着込んで出発です。ニット帽、手袋は欠かせない季節になってきています。

出発時には北鎌尾根の上に月があり、美しい景色を見ながら歩き始めました。

今日は一日中、どんどんと近づく槍ヶ岳を見ながら歩きます。この縦走路の最も素晴らしいところです。

休憩を取るのも槍ヶ岳を見ながらです。同行するスタッフとの会話も弾みます。

槍ヶ岳をバックに

高瀬渓谷には雲海が入りました。それを横目で見ながら歩くのもなかなか体験できないことです。山はその時々によって違った美しさを見せてくれます。

大天荘から西岳までの間はちょうど紅葉のピークといった感じでとてもきれいです。そのトンネルの中を歩くのはこのツアーの醍醐味かもしれません。

東鎌尾根の紅葉

2日目は快晴とまではいきませんでしたがまずまずの天気で紅葉を楽しみながらヒュッテ大槍に到着しました。険しい東鎌尾根を歩いたあとだったので、ヒュッテ大槍に到着したらほっとしました。久しぶりに燕山荘グループの仲間に会えてうれくなりました。このツアーは燕山荘グループの各小屋に泊まりながら、槍ヶ岳を目指すものです。

いよいよこのツアーの核心である槍ヶ岳の穂先へアタックです。高度感のあるハシゴやクサリ、緊張しながらも慎重に登っていきます。

やったー、全員登頂です。スタート地点の燕山荘も見ることが出来て「よくここまで頑張って歩いたな」と皆さん自分自身に驚いていらっしゃいました。縦走の楽しみは小さな一歩一歩を積み重ねることによって自分でもびっくりするくらい遠くへ行けてしまうことではないでしょうか。

穂先に着くと奇跡的にガスが取れて360℃の大展望が広がりました。穂高岳連峰がひと際かっこよく見えました。

歩いて来た東鎌尾根の全容が見えました。

その後はヒュッテ大槍に戻り、ワインで乾杯です。全員登頂出来、いいツアーとなりました。天気予報はいいものではありませんでしたが、展望にも恵まれました。山の天気は本当にわからないものです。

9月30日現在の燕山荘付近の紅葉
稜線の紅葉のピークは過ぎ、下へと向かい始めています。気温は低くなり氷点下になる日も出てきました。ツアー終了の翌日、燕山荘では初氷となりました。山の上では都会の冬のような気温です。初雪の便りもそろそろなのでしょうか。

ガイド・写真 榊 寛昭 河地清人
文・河地清人

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