燕・歳時記 Special

燕山荘通信

2018~2019 燕山荘年末年始営業総集編


2018~2019年の年末年始営業が終わってから早3ヶ月弱。
是非一度、一年で最も美しいとされる冬の北アルプスにお出かけ頂ければと思い年末年始燕山荘営業の様子をまとめました。時には厳しい気象条件に遭遇することもありますが、段階を踏んで、装備や準備、基本的な技術をしっかり身に着ければ、安全な雪山を楽しむことができ、自然美を目の当たりにすることが叶います。

営業開始当日の燕岳と燕山荘

振り返ればこの冬は、ここ数年来で最も雪が少なく、それはスノーシューツアーで訪れた各方面の地元の方々も口を揃えておっしゃっていたことからも実感できました。
とはいえ、去る年末年始の燕岳周辺も、12月半ばまで積雪はわずかなほどでしたが、12月22日営業開始の数日前によるまとまった降雪のおかげで、ようやく厳冬期らしい北アルプスの様相となり、例年と変わらない美しい冬山の景色を、お見え頂いた登山者の皆様には十分に楽しんで頂けたのではないでしょうか。

クリスマスイブの夕景

燕山荘グループでは、一年で最も山が美しい時期と言われている厳冬期の北アルプスの峰々を、一人でも多くの登山者に楽しんで頂けたら・・・とはいっても雪のある山はちょっと・・・という方々のためには、①手軽なスノーシューで雪山を感じてもらう、②気温がやや緩む4月5月の残雪時期に雪山登山の基本を体験(アイゼン・ピッケル講習)、③冬山入門向けの年末年始燕岳登山、という段階を踏んだ上で、是非一度ご自身の目で厳冬期の自然美を目の当たりにして頂きたいと思っております。

2019年元旦の餅つき

そのためにも、年末年始の燕山荘では、クリスマスケーキのプレゼントから餅つき、書初めに雲上のこたつでほっこりと、山の上でも年越しを楽しんで頂けるようなイベントを用意してお待ちしています。

ということで、この年末年始営業期間中の燕山荘周辺の様子を、いくつかご覧頂ければと思います。

【厳冬期の峰々】

▲燕山荘裏手から裏銀座の稜線

▲一年の締めくくりの朝 ご来光

▲大晦日 燕岳山頂へ目指す

▲クリスマスの日の朝 月と裏銀座稜線

▲烈風吹きすさぶ

▲笠ヶ岳に沈む日の入

▲しんしんと雪降る中佇む雷鳥

▲トレース越しに燕岳と燕山荘

▲ダケカンバ樹氷

▲燕山荘と槍ケ岳

▲樹氷越しに燕岳

▲雪の造形

▲穏やかな北アルプス

▲元旦 初日の出

3日4日吹雪かれっぱなしの事が多い厳冬期の北アルプスの中において、十数年ぶりに穏やかな元旦の朝を迎え、見事な初日の出を見ることができた事も含め、この年末年始は大荒れの日が少なかったように思います。
その分、北アルプス全体的にも年末年始の遭難事故はほとんどなく、そういった意味では比較的穏やかな年の瀬、年初めを迎えることができた、この冬期営業でした。

【イベント】

年明け1月2日の餅つきは、午後見事な晴天に恵まれ、玄関前で気持ちよく盛大につくことが叶いました。クリスマスケーキは、スタッフ皆で作り上げています。

【登頂ツアー】

4回とも多くの方にご参加頂きました。重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。

【スタッフ】

おかげさまで、登山者の皆様もスタッフも大きな事故怪我なく厳冬期の燕岳を楽しんで頂けたのではないかと思います。この年末年始は、諸事情で代表赤沼が不在だったため、スタッフはその分いつも以上に緊張感を持って、小屋の運営にあたりました。
殊、年末年始営業は、夏山シーズンと比べますと、小屋の設備的にいろいろな制約があり、何かとご利用頂くお客様にはご不便等おかけしておりますが、今年より来年と、少しずつでも小屋の中の居心地が改善できるように、それが牽いては、冬の燕岳・燕山荘を楽しんで頂けるきっかけとなるよう、今後もスタッフ一同頑張ってまいります。

まもなく月が変わりますと、燕山荘グループはじめとします北アルプスの方々の山小屋は、2019年新しいグリーンシーズンの幕開けとなります。2019年シーズンも燕山荘グループをよろしくお願い申し上げます。

写真:河地、井村、榊、岩橋宏倫氏
文:榊

株式会社燕山荘 松本事務所

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