燕・歳時記 Special

燕山荘通信

芽吹きの頃


10連休が終わり、早くも5月半ば。里からは所々日中の最高気温30度超えといった便りが聞かれるようになりました。まさに初夏のようですが、一方で燕岳はじめとする北アルプスの3,000m級の稜線はまだまだ雪深く、日によっては雪さえ降る・・・本格的なグリーンシーズンは今しばらくお先のようです。とは言うものの、ようやく標高1,500メートル辺りの登山口界隈からは、春ならではの芽吹きのシーズンを、肌身で感じ取れるようになってきました。

▲夕方の燕岳とテント場(5月11日)

▲同じく燕山荘と槍ヶ岳(5月11日)

▲燕山荘全容(5月12日)

▲イワナシ
第一ベンチ~第二ベンチにかけての足元には、すでに開花間近のイワナシのピンクの蕾をあちらこちらで目にすることができます。

ゴールデンウィークが終わり、芽吹きの頃を迎えた燕岳周辺の模様をお届けいたします。
【登山道と芽吹きの様子】

▲第一ベンチ

▲第二ベンチ
第二ベンチ辺りまでは、雪はほぼ融けました。

▲タチツボスミレ

▲バイカオウレン

▲エンレイソウ(芽吹き)

▲オオカメノキ(芽吹き)

▲マイズルソウ(芽吹き)

▲カラマツの芽吹き
雪がなくなり、地肌が温められた周辺で、芽吹きが始まっています。それまでの辺り茶色一色の世界から、緑や白、ピンク・・・目に留まる色のバリエーションも徐々に増えてきています。

▲第三ベンチ(30㎝)

▲富士見ベンチ(80㎝)

▲合戦小屋(1m50㎝)

▲合戦沢の頭

▲合戦沢の頭~燕山荘

▲燕山荘直下
第三ベンチより上部から本格的に雪の上を踏むようになります。合戦小屋から燕山荘にかけての登山道上の積雪は、平均2~3m。朝晩の冷え込みで雪面凍結することを考えますと、まだまだ10本歯以上のアイゼンとピッケルの携行をお勧め致します。スニーカー等での安易な装備での登山はお控え願います。

【アイゼンの着脱についてのお願い】

燕山荘直下より小屋周りにかけては、雪はほとんどなくなり、露出する地肌が多くなりました。木の階段や登山道を傷めないためにも、風雪等の悪天候時を除き、極力アイゼンの着脱は、この看板が立ててある燕山荘エンジン室直下の雪面にてご協力をお願い致します。

【燕岳ビギナー春山登山教室】

「燕山荘のスノーシューツアーに以前参加させて頂き、少し雪山に興味を持ち、思い切って申し込みました」
「次回は、真っ白な年末年始の北アルプスを見に来たいです」
「転ばずに歩くことの大切さと同時に、改めて難しさも知り、いい経験になりました」
5月11日からの1泊2日にて、第6回目の登山教室を開催致しました。二日間とも晴天に恵まれ、3名の参加者のみということもあり、雪上講習時以外では、和気あいあいの雰囲気の中、楽しい2日間となりました。
ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。
担当ガイド:榊

【風物詩】

5月12日の朝は、概ね4:40頃の日の出となりました。
この時期は、麓安曇野平は田植えのシーズン。田んぼに水が張られる頃ですが、燕山荘玄関前からは、晴れた日の朝、この安曇野平に広がる田んぼの水が、朝陽に照らされ輝く光景を目にすることができます。この時期ならではの風物詩です。

【雷鳥】

5月12日の朝、燕山荘のすぐ目の前で雷鳥のつがいに遭遇。左がオスで右がメスです。
ほとんど離れず、お互いあちこちの草を啄ばみながら仲良さそうに移動していく様は、何とも微笑ましい光景でした。すでに夏毛が混ざってきています。

写真と文:榊

【今後の燕岳ビギナー春山登山教室(1泊2日)のご案内】
2019年度春山登山教室はあと2回の開催となります。
第7回  2019年5月18日(土)~19日(日)
第8回  2019年5月25日(土)~26日(日)

詳細は、イベント情報「燕岳ビギナー春山登山教室(1泊2日)」をご覧ください。

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

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