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大天荘

雪化粧 北アルプス。


さかきです。

雲がやや多めながらも、今日は朝から青空が広がり、昨日ほぼ丸一日降り続けた雪のおかげで、北アルプスは見事に雪化粧をしました。

   ▲大天井岳頂上から槍・穂高連峰

推測するに標高2,000m辺りまで、昨日は雪となったようです。

   ▲槍ヶ岳~大喰岳~中岳~南岳
   ▲穂高連峰
   ▲常念岳~蝶ケ岳方面稜線
   ▲表銀座縦走路 燕山荘方面稜線
   ▲大天井岳と大天荘周辺
   ▲燕岳越しに遠望 鹿島槍ヶ岳・白馬岳・旭岳方面
   ▲剣・立山連峰

思いの外、白馬岳や剣・立山連峰のほうは“白さ”に精彩さが欠けます。確かに、昨日の雨雲レーダーを見ると、長野県北部や日本海側の峰々は、降水を観測するような雲のかかり方が弱い感じに見受けられました。

昨日もお伝えしましたが、大天荘周辺の積雪は、吹溜り箇所で50㎝オーバー、それ以外の平均値は20㎝程。まだ雪がしっかり踏み固められていなかったこともあり、写真を撮りに周辺を歩く際は、よーく雪の柔らかさに足をとられました。今日のところはかなり歩きにくい感じでした。

 

さて、一番気になる燕山荘~大天荘の縦走路の様子です。

   ▲大天荘直下より 表群座縦走路方面
   ▲切通し分岐直上より燕山荘方面
   ▲切通し付近の階段群
   ▲為右衛門吊岩から大天荘寄り500mほど辺り
   ▲大下りの頭より大天井岳
   ▲蛙岩付近
   ▲蛙岩~燕山荘のハイマツ群

ここ数日内に大天井岳方面まで縦走予定の方への装備等につきましては、概ね燕山荘HP「最新情報」を参考にして頂ければと思います。

少なくとも燕山荘から大天荘方面の縦走路へ進まれる場合、今日その道中ですれ違った方々の足元を拝見させて頂いた感じでは、チェーンスパイクはほとんど効力がないように見受けられました。柔らかい雪上では、歯が短いゆえにグリップが効きにくいのか、かえって空回りしている感が否めません。縦走予定の方は、6本歯以上の“通常のアイゼン”の携行をお勧め致します。

積雪状況ですが、吹溜りでは膝上の箇所もありましたが、平均して20㎝前後といったところでしょう。今日現在はトレースとして残っていますが、今後さらにこの上に降雪となりますと、殊、朝一小屋を出発される方々には、ラッセルが強いられることになると思います。予想をはるかに上回るコースタイムがかかってしまう可能性がありますので、注意が必要です。

上の写真でもお分かりの通り、夏道の一部は雪ですっかり隠れてしまっている箇所もあり、多少なりともルートファインディングの要素も兼ね備える必要があります。

燕山荘から大天井岳~常念岳方面への縦走は、時間と労力が思いの外かかる旨ご承知おき願います。

 

なお、大天井岳から槍ヶ岳方面の縦走路は、トレースが無いことに加え、積雪期の縦走路経験のない方々だけでの入山はお控え頂いたほうがいいかと思います。特に、今現在槍ヶ岳方面の縦走路途中で営業している小屋は、槍ヶ岳山荘のみとなっていますので、その点でも十分な注意が必要です。

 

また、合戦尾根の積雪状況につきましては、合戦小屋~燕岳登山口の間は、ほぼ雪は融けましたが、一部雪が踏み固められたことによってできた雪上バーンが所々ありますので、通行の際は足元に充分お気をつけ願います。

 

いずれにしましても降雪直後、”新雪”の雪上歩行は滑りやすい・歩きにくいという観点から、思いのほか体力が消耗する旨十分にご理解頂き、ご自身の技量にあった山行計画をお立て頂きますよう、重ねてお願い致します。

 

株式会社燕山荘 松本事務所

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